タイムカプセルのこと
先日、昔私の家に住んでいた親戚から、「庭にタイムカプセルを埋めたんだけど、どうなったか知ってる?」と聞かれた。今その家は改修中なのだ。
私は全くそのタイムカプセルのことを知らなかった。話を聞くと、昭和42年から昭和47年の間頃に、その親戚と私の兄と他数名でタイムカプセルを作り、当時あった庭に埋めたらしい。おそらく、昭和45年の万博のタイムカプセルに影響されたのだろうから、万博の頃だったかもしれない。
その親戚は、家の改修中にタイムカプセルが出てきたのではと期待して、私に聞いたようだったが、残念ながら当時庭だった部分は20年ほど前のリフォーム時に50cmほどのコンクリートの基礎が置かれたので、掘り返すことは不可能なのだ。大工さんに聞くと、「はは。出てくるとしたら50年後くらいかな。」と笑われた。
その親戚は、タイムカプセルに何を入れたかもう覚えていないと言った。兄はもう他界していて、何も聞くことはできない。もしかしたら、生前タイムカプセルのことを幼い私に言っていたかもしれないが、記憶にない。
20年前庭がつぶされる時に兄はタイムカプセルのことを覚えていただろうか?それとももっと前に既に掘り返していたのだろうか?それともまだ分厚いコンクリートの下に眠っているのだろうか?
きっと中身は当時のおもちゃや、手紙や、たいしたことのない物なのだろうけれど、ちょっとSF好きだった兄が一体何を入れたのか、知ってみたい気もする。あちこちくまなく掘っても何も見つからなかったら、きっとがっかりするだろうなとも思う。
とても身近な話なのに、時空を越えていて、手が届かない。なんだか不思議な気分である。
« 七夕に地球のことを思う | トップページ | マサイ族に会ってきた! »
この記事へのコメントは終了しました。
コメント